果汁の用意はどうすればいいのでしょうか。
例えばりんごの場合、りんごをすりおろした後にガーゼで包み、汁を絞り出したものを与えます。
みかんも皮を剥いてガーゼで包んで汁を絞り出して作ります。
一言で果汁といっても、様々な果物入りのジュースを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
ここでいう赤ちゃん用の果汁とは、果物をそのまま絞った絞り汁のことです。
ジュースとして市販されているものの中には果物の香料をつけて、糖類で味付けがされているものもあるので、これは果汁とはいえません。
そもそも果汁とは
この考え方が一般的になってきたのは、2000年代に入ってからと言われています。
それ以前では、離乳食前の赤ちゃんには母乳やミルク以外の水分補給として果汁を推奨されていたようです。
ですので、現在育児を終えている年齢の人達は、果汁を飲ませてあげることを良いことだと捉えている人も多いです。
離乳食前の赤ちゃんに母乳、ミルク以外の水分を与える必要は基本的にありません。
これは、果汁を飲ませることは生後6ヶ月未満の赤ちゃんには栄養的な意味がなく、逆に果汁を摂りすぎることで本来飲むべき母乳やミルクの量が減ってしまうので良くありません。
また、果汁を摂りすぎると下痢をしたりおなかが張ったりすることもあるようです。
なぜ果汁を飲ませてはいけない?
以前までは、果汁が推奨されていましたが、これには理由があります。
1950年代の当時、日本では粉ミルクを再生産できるようになった環境と病院で分娩を行う環境が整ってきたため、栄養管理の観点から粉ミルクで赤ちゃんを育てることが定着していました。
果汁が推奨されていた理由とは
現代では果汁は離乳食が始まってから飲ませるものなので、それ以前の赤ちゃんにはあげないようにしてくださいね。
昔の人が言ったことが間違っているわけではありませんが、自分の子供には自分がちゃんと考えた上で子育てに挑戦することが大切なのではないでしょうか。
今のママにとっては当たり前の考え方かもしれませんが、少し前までは赤ちゃんには母乳よりもミルク育児の方が適していると考えられ、離乳食前でも果汁を飲ませた方が良いとされていた時代があったのです。
現在では以前のように果汁を推奨することはなくなりましたし、ミルク育児よりも母乳育児の方が子育てにはメリットがあると認識されています。
これは、ユニセフと世界保健機関が「母乳育児を成功させるための10ヶ条」を発表したり、厚生労働省が「授乳・離乳支援ガイド」を策定したりしたことも関係があります。
ただし、当時の粉ミルクは広く一般に使われていたものの、母乳に比べてビタミン類が不足しがちだったようです。
そのため、ビタミン摂取を補うために赤ちゃんに果汁を飲ませることが推奨されていきました。