妊娠中にクラミジアに感染してしまうと、胎児にも影響を与える危険性があるので、妊娠30週までに妊婦検診でクラミジアの検査を受けることがすすめられています。
クラミジアに感染していても、早めに治療を始めることで安全に出産を迎えることが出来ますので、検査を受けるようにしましょう。
しかし、自覚症状が現れないことも多く、おりものの変化も軽いものなので「自分がクラミジアに感染している」と気づく事が出来ずに、そのまま妊娠している女性も多くいるのです。
その割合は全体の10〜20%程度だと言われています。
クラミジアに感染している女性には、おりものの量の増加、おりものが透明や薄い白色に変化するなどの症状が現れます。
不正出血や性交痛、下腹部痛などの症状が現れることもあります。
妊婦検診でクラミジア検査をするの?
子宮頸管や尿道、咽頭などに「クラミジア・トラコマティス」という微生物が感染することで「性器クラミジア感染症」を発症します。
男女ともに最も感染者が多い性感染症で、性行為を通じて人から人へ感染します。
感染しても男女ともに自覚症状が現れにくので、自分が感染していることに気づかずに人に移してしまうこともあります。
そもそもクラミジアって?
胎児への影響は?
妊娠中のクラミジア感染の最も大きなリスクとしては、クラミジアが胎児の卵膜に感染することで起こる「絨毛膜羊膜炎」によって流産・早産のリスクが高まることがあります。
ただし、性器クラミジアへの感染によって流産や早産が起こるケースは、そんなに高くはありません。
しかし、できるだけリスクを避けるためにも、必ず検査を受けて必要があれば早期に治療を行うようにしましょう。
どんな影響があるの?
妊婦検診などでクラミジアへの感染がわかると、マクロライド系の抗菌薬で治療を行います。
妊娠中に薬を服用しても大丈夫なのか心配になるかと思いますが、妊婦へは胎児への安全性も高い薬が処方されますので安心してください。
治療法は?
赤ちゃんにクラミジアが感染してしまうと、「新生児結膜炎」や「新生児肺炎」などの症状が起こることがあります。
新生児肺炎などが発症しても、命に別状があることは殆どありませんが、まだ身体の未熟な新生児兄は大きな負担となりますので、まずは感染させないようにママが検査を受けて治療することが大切です。
妊娠後期にクラミジアに感染している場合には、出産時に赤ちゃんが産道を通り抜ける際にクラミジアに感染するリスクが高まります。
クラミジアに感染している妊婦が出産した場合には、約10%の割合で赤ちゃんへの産道感染が起こると言われています。
クラミジア感染による症状は自分ではわかりにくい物も多いので、自己判断で服用をやめるのではなく、必ず医師の指示通りに薬を飲みきってください。
また、パートナーもクラミジアに感染してる可能性が高いので、同時に治療を受けることが大切です。