2016.04.18 Mon 更新

性器ヘルペス って?原因と症状、治療法について。妊娠中に気をつけたいこと。

性病としておなじみ「性器ヘルペス」。 妊娠中に発症してしまったら、とっても怖い病気です。 何故なら、発症した期間によっては、赤ちゃんに強い影響を与えてしまうからです。 今回は「性器ヘルペス」について紹介します。 正しい知識を身につけましょう!

症状と患部には男女差があります。
初めて感染した時(初感染)と再発をした時で症状は違います。
一般的に初感染の時の方がひどい症状です。

症状と患部は?

「単純ヘルペスウィルス」というウイルスの感染によって発症する病気です。
このウイルスは性的な接触により感染します。

性器ヘルペスは、「GH」と呼ばれています。
性的な接触によってウイルスが感染し、性器やお尻の周辺に水ぶくれができる病気です。
性器ヘルペスに初めてかかった場合、性行為等でウイルスに感染して2~10日の潜伏期を経て発症します。
最初は感染部位に水ぶくれができます。
その水ぶくれが潰れて、皮膚がただれたようになります。
症状は男女で異なり、女性の方が重傷化しがちだと言われています。

性器ヘルペスとは?

最初は患部の表面にヒリヒリ感や痒みを感じます。
2~10日ぐらいで痒みを伴った小さな赤いブツブツや水ぶくれができます。
それが破れて、皮膚がただれたようになります。
強い痛みが起こり、女性は排尿時に強い痛みを伴うので、大変困難になる可能性があります。
太もものリンパ節に腫れや痛みが生じることもあります。

初感染時

症状がでる場所は、女性の場合、外陰、腟の入口とお尻です。
子宮頸管や膀胱等、内部にでる場合もあります。
男性の場合は、亀頭や陰茎体部です。
太ももやおしり、肛門周囲、直腸粘膜にでる場合もあります。

患部

妊娠時に発症すると、妊娠していない時よりも強く症状が出てしまう人が多いようです。
流産や早産を引き起こす可能性があります。
他にも、治るまでの時間も長引きますし、免疫が低下しているので再発の危険性も高くなってしまいます。

妊娠にどう影響する?

再発する前に痛みを感じたり、局所に「ムズムズする」等の違和感を感じることもあります。
再発は腰仙骨神経節に潜伏していたヘルペスウイルスが、いろいろなきっかけで再活性化するものです。
心身の疲労や、女性では月経前に再発することが多いようです。
他人から感染したものではありませんので、安心してくださいね。

初感染が治ってから1ヵ月〜1年くらいで、再発することがあります。
多くの場合、軽い症状から始まります。痛みもそんなに強くはありません。
一般的には小さい水ぶくれや赤いブツブツ、皮膚のただれが数箇所に個できるくらいです。
ですが、強い症状となることも…。

再発時

出産のときに発症していれば、産道感染を起こして赤ちゃんが「新生児ヘルペス」にかかる危険性が高くなってしまいます。
そのため、妊娠中に感染したら帝王切開となります。

新生児ヘルペスとは?

産道感染や分娩後にヘルペスを唇などに発症している大人から感染して、全身(肝・肺・副腎・中枢神経系などの臓器)、もしくは部分的(皮膚・口腔粘膜・目・中枢神経など)にヘルペス感染症の症状を引き起こします。
そして、発熱・哺乳力の低下や活動性の低下を起こす病気です。

ファーストキスでヘルペス?

新生児ヘルペスは無治療で80~90%が死亡する大変危険な病気です。
特に全身型は出生後2~7日で発症し、7~10日間の短い経過のうち死亡する例が多くあります。
早期発見し、抗ウィルス剤を投与すれば、助かる確率は高くなります。
ですが、多くの場合、残念なことに後遺症が残ってしまいます。
新生児にヘルペスがうつらないように予防することが一番大切です。

待ちに待った待望の赤ちゃん。
出産してはじめて会った赤ちゃんに愛しい気持ち、嬉しい気持ちがこみ上げてきて、つい感動のキスをする方が多いんです。
この時のキスが赤ちゃんのファーストキスですね。
ファーストキスの相手はパパかママ…。そんな理想を持つ親は意外と多いみたいですよ。

赤ちゃんへの感染リスクは低いです。
多くのママが元気な赤ちゃんを産んでいます。

妊娠していない時期〜妊娠29週(妊娠8ヵ月)

赤ちゃんに影響を与える期間

でも、そんなファーストキスが赤ちゃんにヘルペスをうつすきっかけになるんです!
口唇ヘルペスを発症している人が赤ちゃんの唇にキスをすることで感染するケースがあります。
大変危険なので、周囲の人にも注意を呼びかけてくださいね。

赤ちゃんが「新生児ヘルペス」にかかってしまうリスクが高くなります。
初感染のママは、この時期には免疫ができていません。
何故できていないのかというと、胎盤を通じてママから渡す免疫にヘルペスがないからです。
初感染のママの場合はウィルスがとても強いんです。
分娩時の感染を避けるため、帝王切開で出産になります。

妊娠30週(妊娠8ヵ月)〜妊娠40週(妊娠10ヵ月)

治療法は?

ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬を用いた投薬治療を行います。
性器ヘルペスの薬は薬局で売っていません。
必ず病院に行って、お医者さんの診断を受け、薬を処方してもらいましょう。
薬は塗り薬に飲み薬等、個人の症状や体質にあった薬を処方してもらえますよ。

年6回以上再発を繰り返す人が対象で、「性器ヘルペス再発抑制療法」という治療法を勧められます。
この治療では、まず、抗ウイルス薬であるバルトレックスを1日1回飲み続けます。
性器ヘルペスの症状が現れる前にウイルスの増殖を抑え、再発を減らすのが目的です。
そうすると、性器から排出されるウイルス量が減少します。
減少すると、パートナーに感染させる危険性が低くなります。
再発までの期間が伸ばすことができ、再発した場合も症状が軽く、治療が短期間で済みます。

妊娠中に発症した場合の治療は、一般的な治療法と同じで飲み薬等の治療からスタートです。
自分の通っている産婦人科にも「性器ヘルペス」であることをちゃんと伝えておきましぃう。

自分が「性器ヘルペス」を持っていなくても、パートナーが持っていたらお医者さんにちゃんと伝えましょう。
正しい知識を持って日々気をつけましょう。
性器ヘルペスウィルスのウイルスを持っている人のほとんどの人が無症状です。
無症状なので、自分が性器ヘルペスだと気付いていない人が多いんです。それを忘れないようにしましょうね。

ランキング

ページトップへ