2016.04.19 Tue 更新

子癇(しかん)って?妊娠中のこの病気の原因と症状、治療法について

聞き慣れない言葉ですが「子癇(しかん)」という病気をご存知ですか? この病気は一日間違うとはお母さんもおなかの中の赤ちゃんの命まで危険にさらしてしまう可能性のある大変危険な病気なのです。では、何が原因で、予防法、治療法はあるのでしょうか?今回はそんな「子癇(しかん)について」をご紹介します。

子癇(しかん)の症状

子癇発作が起こる原因は、未だにはっきりとはわかっていません。
妊娠高血圧症候群、初産、多胎妊娠、10代での妊娠、HELLP症候群等、様々な要因が絡み合って発症すると考えられています。

子癇(しかん)の原因

子癇は、異常な高血圧と共に痙攣発作を起こし、意識喪失、視野障害を起こした状態のことを言います。
妊娠高血圧症候群の最も重い症状です。
妊娠高血圧症候群とは、妊娠中毒とも呼ばれていました。
この症状は大変激しく、速やかな治療がなければ母子ともに大変危険です。
妊娠6ヵ月〜分娩期に起こるのが一般的です。
出産を終えたばかりの人に起こることもあります。

子癇(しかん)とは?

第2段階

妊娠高血圧症候群と診断された方は、頭痛・目がちかちかする、視野が狭まる等の視界障害・耳鳴り・胃痛等に気付いたらすぐに受診してください。
この症状は前兆のようなものです。

第1段階

子癇発作には段階があります。
まず最初に、「前兆」のような症状が起こります。
その後、本格的に発作が起こります。

全身の筋肉が「緊張」と「弛緩」をくりかえします。
この痙攣が1〜2分程続きます。
体をがくがくとした激しい痙攣が起こり、まぶたと口が激しく開閉します。
このとき、あまりにも激しく痙攣するので、舌を噛んでしまうこともあります。
人によっては、口から泡をふいたりします。

第4段階

全身が強ばって細かく痙攣し、体が弓なりに沿ります。
この状態になる痙攣は「強直性痙攣」といいます。
「強直性痙攣」はかなりひどい痙攣です。
呼吸も止まって顔面は蒼白から紫になります。
この間、15〜20秒です。

第3段階

まず最初に顔面蒼白になります。
そして前触れもなく、急に失神します。
視線は上を向き、瞳孔は開きます。
顔面に細かい痙攣が起こり、顎も緊張し、固まります。
この間、数秒から数十分です。

第5段階

子癇(しかん)の治療法

第5段階の後に意識が戻るのが一般的ですが、第5段階から第3段階に戻り、発作を繰り返す場合があります。
さらに、昏睡状態が長く続き、意識が戻らないまま死に至るケースや、脳浮腫を起こすケースもあります。
呼吸がうまくできなくなったり、代謝異常を起こし、赤ちゃんの命が危険になることもあります。

痙攣が治まった後、呼吸は戻ります。
いびきのような呼吸を行いだして、昏睡状態になります。
昏睡状態の時間は個人差があるので、明確には表記できません。
昏睡状態を経て、意識が戻ります。
みんな子癇発作の間の記憶はありません。

一番に「安静にすること」です!
光や音などの強い刺激は発作を誘発する可能性があり、大変危険です。
なので、暗く静かな場所で寝かせます。
安静な状態を確保した後、痙攣を抑えるために硫酸マグネシウムを投薬します。
血圧を下げる降圧剤や鎮静剤なども使って症状を落ち着かせていきます。

お腹の赤ちゃんに危険が及ぶため、妊娠36週以降であれば帝王切開を行います。
妊娠36週を過ぎていなくても、お母さんと赤ちゃん2人の生命を第一に考えて出産させる場合があります。

子癇発作を起こしてしまうと対処が大変難しいです。
なので、予防することが大切です。
妊娠高血圧症候群、10代での妊娠、初産、多胎妊娠等の子癇発作の危険がある人は注意してください。
上記に当てはまっていない人も同じように注意してくださいね。

子癇(しかん)の予防法

子癇発作を起こすと、呼吸がうまくできなくなったり、代謝異常を起こし、赤ちゃんの命が危険になることもあります。
気道の確保や酸素吸入による処置が必要になります。
時には赤ちゃんの命を救うため帝王切開を行うこともあります。

赤ちゃんに与える影響

もし、身近で子癇発作を妊婦さんが起こしたた場合は、すぐに救急車を呼んでくださいね。
そして、救急車が到着するまでの間は、刺激の少ない部屋で安静にさせてください。
そのとき、妊婦さんのあごを引き上げて気道を確保しておきましょう。
体の筋肉の際、舌が喉に落ちてしまい、窒息する可能性があります。
そして、誤嚥防止のために顔を横に向けておきましょう。

予防法は未だに分かっていないので、これと言ってありません。
ですが、妊娠高血圧症候群の方は、お医者さんや助産師から適切な指導が入ります。
その指示に従って生活することが一番の予防法ですね。
最近では妊娠中の健康管理が徹底されています。
指示に従っていれば子癇発作のリスクを最小限に治めることができますよ。

前兆が見られたときには早めに対処することは、赤ちゃんも妊娠ママを助けるためにとても大切なことです。
正しい知識を身につけて危険性を理解してきましょうね!

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