授乳はできる?
実際にどれくらいの方が陥没乳頭なのかというと、あるデータによると現代では若い女性の5人に1人と言われています。
体のことは人には相談しにくい悩みなので「もしかして私だけ?」と思われる方もいらっしゃいますが、珍しい症状ではないのです。
陥没乳頭は2つのタイプがあり、「仮性」と「真性」に分かれます。
仮性は刺激によって乳首が出てきますが、真性は刺激をしても乳首が隆起せず常に陥没している状態です。
陥没乳頭とは、乳首が内側に入り込んでいしまっている状態のことを指します。
男女問わず現れる症状ですが、女性の場合、見た目のコンプレックスだけではなく、赤ちゃんへの授乳の不安によって、深刻な悩みに発展する可能性もあります。
陥没乳頭とは?
産後の母乳育児を少しでも快適にするために
陥没乳頭は、未発達で短いままの乳管が乳首を奥に引き込んでいるために引き起こされます。
つまりバストの成長に乳管の成長が追いついていないことが原因となっていることが多いのです。
現代は昔に比べると女性の平均バストサイズが大きくなっています。これに伴い陥没乳頭の女性は増加傾向にあると言われています。
陥没乳頭の原因
まず気になるのは授乳ができるのかどうか。陥没乳頭の方の場合、飲ませにくかったり、赤ちゃんの吸い付きが悪くなり胸が張ることがあります。
しかし授乳ができないわけではありませんので心配しすぎないようにしてください。
また、陥没乳頭の場合、へこんだ部分に垢や分泌物が溜まりやすいという問題があります。
乳腺炎の予防にもなりますので、授乳期間中であれば特に、乳首を清潔に保つようにしましょう。
乳頭吸引器
赤ちゃんが産まれる前からマッサージを行い、柔らかい皮膚に整えておくことで授乳をスムーズに行えることもあります。
ただし妊娠中のマッサージは早産になりやすいとも言われているので注意が必要です。
マッサージ
陥没乳頭の改善方法は様々あります。
吸引器やサポートグッズもありますので自分にあったものを見つけてみてください。
ポンプや注射器で吸引し、陥没している乳首を外に露出させ、矯正を行うグッズです。
マッサージや授乳時に指では乳首が出せない時にも使えます。
あまり強く吸引すると痛みや傷などトラブルの原因になるので、力加減には注意しましょう。
乳頭保護器
ブラジャーの内側に挟んで装着することで乳首の位置を固定させて矯正するグッズです。
乳輪に一定の軽い圧力が加わるので乳首を引き出すことができます。
長時間の使用でかゆみ・かぶれが起こることもあるので注意しましょう。
ブレストシールド
手術
本来は乳首が傷ついた時に使うカバーですが、陥没乳頭の方が赤ちゃんに乳首を吸わせる目的として活用している方もいます。
乳首が出ない時の代用品として保護器を使い、乳首が外に出たら直接吸わせるという使い分けで、赤ちゃんが違和感なく上手に吸えるようになるというメリットがあります。
クリニックで手術を行う場合はお医者様とよく相談して決めましょう。
できれば手術は妊娠前にしておくほうが望ましいといわれています。
陥没乳頭は赤ちゃんに吸ってもらうことで自然に改善されることもあります。
気になる方は、まずはマッサージや矯正グッズなど気軽に始められることから試してみることをおすすめします。
何よりも大事なのは乳首を清潔に保つことなので、赤ちゃんのためにも体のケアはしっかり意識していきましょう。