2016.09.19 Mon 更新

妊娠後期に起こる急性妊娠脂肪肝はこわい病気。早期発見が大切です!

急性妊娠脂肪肝(AFLP)という病気を知っていますか? 妊婦さん10,000〜15,000人に一人の割合で発症する珍しい病気であまり聞き慣れませんが、母子ともに命に関わる怖い病気でもあります。今回は急性妊娠脂肪肝の原因や症状、治療法について詳しくご紹介します。

急性妊娠脂肪肝の症状

急性妊娠脂肪肝(AFLP)は妊娠中に肝臓に脂肪が蓄積してしまう病気です。
妊娠後期頃に突然発症し、肝臓の機能障がいを引き起こします。
通常の脂肪肝はじわじわと死亡が溜まっていきますが、急性妊娠脂肪肝は急速に脂肪が蓄積されていきます。
発症する確率は10,000〜15,000人に1人という、とても珍しい病気です。

急性妊娠脂肪肝とは

発症する前は、嘔吐や吐き気、倦怠感、頭痛、食欲低下などといった症状がでます。
胃腸障害や風邪と見分けがつきにくく、この病気を疑ってかからないと早期発見は難しいとされています。
発熱や黄疸といった症状が目印となるので、これらの症状を見逃さないようにしましょう。

発症すると肝臓の機能が急激に障がいを受けるため、悪心・嘔吐・みぞおちに感じる腹痛・食欲不振・黄疸などの症状があらわれます。
重症化すると、意識喪失やけいれん、急性腎不全、脳炎、腸管出血などを引き起こします。
急性妊娠脂肪肝は、発症すると妊娠を終了しないかぎり、肝臓の機能障害が急速に進み重症化するので、母子ともに命にかかわります。

急性妊娠脂肪肝の原因

このときある種の酵素がミトコンドリアが脂肪酸を取り込むときに関わっていると考えられています。
酵素の異常が起こり、処理されるはずの脂肪酸が適切に処理されずに残ってしまい、肝臓の周辺に溜まって重症化するのです。

急性妊娠脂肪肝の原因は、はっきりしたところは不明ですが、一説には酵素の代謝異常ではないかいわれています。
細胞内にはミトコンドリアという物質が存在していますが、この物質の働きには、脂肪酸を取り込んでエネルギーに変換し、それを脳や筋肉などへ送るという働きがあります。

急性妊娠脂肪肝の治療法

急性妊娠脂肪肝であるかどうかを確認するために血液検査を行います。
急性妊娠脂肪肝の場合、白血球の数値が上昇し、溶血や血小板の数値の減少が見られます。

急性妊娠脂肪肝と診断された場合ですが、現在、残念ながら急性妊娠脂肪肝の治療法には特別なものがありません。
発症してしまった場合、妊娠を終了させることが一番の治療法になるため、緊急で出産をする必要があります。
入院して経過観察となり、母体に余裕がある場合は経膣分娩、緊急性が高い場合は帝王切開を行います。
肝臓だけでなく多臓器不全の場合には、集中治療室での管理となります。

急性妊娠脂肪肝の妊娠への影響

急性妊娠脂肪肝になると、ママの血液が中世から酸性へ傾いてしまう代謝性アシドーシスという合併症が起きる場合もあり、赤ちゃんの血液のバランスも崩れてしまい危険な状態に陥ります。
前項の通り、妊娠を早急に終わらせなければ母子ともに死亡してしまうので、早産で出産することになります。

母体死亡率は18%、新生児の死亡率は23%くらいです。
以前は母子の死亡率は75〜85%と非常に高い数字でしたが、現在は早期発見や治療法の発達によって改善傾向にあります。

急性妊娠脂肪肝の予防法

急性妊娠脂肪肝に対して有効な予防法は今のところ見つかっていません。
早期発見・早期治療がとても重要になるので、妊娠後期にはいって風邪のような症状やみぞおちの痛みを感じる症状がある場合は医療機関を受診してくださいね。

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