また、妊娠するタイミングを知るために、基礎体温をつけ始める人も多いことでしょう。
舌の下で計る基礎体温は平熱よりやや高めの値になるのが通常で、グラフにすると高温期と低温期の2層に分かれます。
これは、卵巣からつくられる2つの女性ホルモンによるもので、女性の妊娠と出産をつかさどります。
生理の終わり頃から排卵前にかけて分泌が多くなるホルモンは卵胞ホルモンと呼ばれ、体温は低温期を示します。
排卵後から着床・妊娠までを担うのは黄体ホルモンと呼ばれ、その分泌により身体は高温期になります。
妊娠しなかった場合には、また生理が始まり低温期、そして高温期のサイクルを約28日周期で繰り返すのです。
低温期と高温期の差は0.3から0.5度程度で、高温期の体温は36.5-37度が理想的といわれます。
このように、体温を上げることは妊娠にとても大きく影響します。
妊娠するためには普段から身体を温めるよう生活習慣に改善し、運動や入浴などで血行をよくすることが大切です。
それでは、なぜ体温が妊娠に影響するのでしょうか。
まず、低体温が続くと、女性ホルモンのバランスを崩して無月経、生理不順になりやすくなります。
血液は大切な栄養素や酵素を運んでいますが、低体温で血流が悪くなると卵巣に刺激を与えて卵胞を成熟させる卵胞刺激ホルモンの分泌が低下し、排卵障害を引き起こします。
とくに生殖機能のある下半身は冷えやすく卵管も収縮させてしまいます。
またいったん受精卵が子宮内膜に着床しても低体温の場合は、黄体ホルモンの分泌が不十分で妊娠に至らない場合もあり、低体温症は不妊につながる、女性にとって好ましくない状態と言えるのです。
一般に平熱が36度を下回る場合を低体温症と呼びます。
不妊に悩む女性の体温は36度を切っていいることが多いと言われていて、低体温症は妊娠しにくい体をつくってしまうことがわかっています。
なぜ体温が妊娠に影響するの?
低体温症は女性の大敵です。
低体温によって血行が悪くなることで月経不順を引き起こし、排卵障害や黄体ホルモンの機能障害などの不妊を招き、妊娠しにくい体質になってしまいます。
しかし、低体温症は改善できるものですし、低体温症でも妊娠した方ももちろんいます。
ここではそのメカニズムを知り、低体温症に対する治療法や予防、改善するための情報をご紹介します。
低体温症の予防、改善方法は?
まず、低体温症は食習慣や生活習慣が原因で起こる症状なので、残念ながら、病院に行っても特に治療法はありません。
低体温症のより具体的な治療法や、予防、改善方法は?
低体温症で妊娠しにくい体になってしまっている方、これから妊活予定の方は、上記で紹介した予防、改善法を参考にしていただき、体温を1度でも上げる生活改善、身体を温める努力が妊娠への近道となりますので、ぜひお試しください。
ストレスはなるべく溜めることなく、こまめに解消するようにしましょう。
趣味に没頭してみたり、半身浴をしてみたりと、自分に合ったストレス解消法を試してみましょう。
また、十分な睡眠時間を確保することもストレス解消に効果があるので、しっかりと睡眠をすることも大切です。
次に意識したいのは運動の習慣です。
体の筋肉量が少ないと低体温症になりやすくなると言われ、女性は男性に比べて筋肉量が少ないので、低体温になりやすいのです。激しい運動をする必要はありませんが、ストレッチやウォーキングなど手軽に始められる運動から始め、新陳代謝を活発にしましょう。
そして、日々の生活の中でのストレスにも気をつける必要があります。
人間はストレスを感じると、体中の血管が収縮して筋肉が硬直してしまいます。
そんな状態が長く続くと、血行不良になってしまい、それが低体温症につながってしまうのです。
さらに、身体を温める食事をすることも大切で、レンコンやごぼうなどの根菜類、ショウガなどは体を温める作用があるので、積極的に食べることをおすすめします。
反対に体を冷やしてしまう、キュウリやナス、トマトや、キウイフルーツ、バナナなどの果物の摂取は控えるようにしましょう。
まず挙げられるのが、食生活についてです。
痩せすぎや栄養の偏りを改善するために、まずは栄養バランスの取れた食事をし、規則正しく適切な量を食べるというのが基本であり、とても大切なことです。
なかでも毛細血管を強くしたり血管を拡張させて血流をよくする働きがあるビタミンEはおすすめです。
ビタミンEはナッツ類や魚介類、緑黄色野菜に多く含まれているので、食事のメニューに取り入れましょう。
また、ビタミンEは、ビタミンAやビタミンC、脂質と一緒に摂取することで、より効率よく摂ることができます。