2016.04.07 Thu 更新

胞状奇胎の合併症って?妊娠中のこの病気の原因と症状、治療法について

「胞状奇胎」はご存知でしょうか? 聞き慣れない言葉だと思います。 「胞状奇胎」は異常妊娠の代表のものです。 今回は「胞状奇胎の合併症って?妊娠中のこの病気の原因と症状、治療法について」をご紹介します。 異常妊娠ということは、そのままにしておくと母体に悪影響が出るものです。 早めの診断、対応していかなければならないものです。

「侵入性奇胎」とは?

妊娠2〜4ヶ月で判明することが多く、不正出血、茶色のおりもの、重いつわり等の症状が現れるのが特徴的です。
最近では症状が出るより先に、定期健診のエコー検査等で早期発見できるようになりました。

「胞状奇胎」とは受精卵のうち、後に胎盤になる「絨毛」という組織が子宮の中で異常に増えてしまって、正常な妊娠を続けられなくなる病気です。
絨毛が増殖すると多数の水ぶくれ(嚢胞)が大量にできてしまいます。
その様子がブドウの粒のように見えることから「ブドウ子」という別名があります。
放置しておくと絨毛癌や侵入奇胎という命に関わる病気に発展する可能性があるので、適切な治療が必要です。

胞状奇胎とは?

胞状奇胎が子宮内膜より深い子宮筋層にまで侵入している状態です。
筋層にまで侵入していると子宮内掻爬手術では除去できなくなっています。
また子宮鏡での肉眼確認もできない病気のため、抗がん剤治療、もしくは子宮の全摘する以外は治療法がありません。

胞状奇胎は「全胞状奇胎」と「部分胞状奇胎」の2種類に分かれます。
どちらであるかは、子宮内から胞状奇胎を除去した後の組織検査で判別します。

胞状奇胎は、受精時の染色体異常で起こります。
生活習慣や遺伝が原因の病気ではありませんので、ご自分を責めたりしないで下さいね。
妊婦さんの400~500人に1人という確率で起こるといわれる異常妊娠です。
ですが、40歳以上の高齢妊娠や20歳以下の若年妊娠で発生率が高い傾向にあります。

胞状奇胎の原因

全胞状奇胎

部分胞状奇胎

何らかの理由で核のない卵子に精子が受精して起こります。
そして、正常な胎児に育つことはなく、流産となります。
全胞状奇胎の場合、部分胞状奇胎よりも絨毛癌などの絨毛性疾患に発展する確率が高いため、手術後の経過観察が長期になります。

一つの卵子に二つの精子が受精した三倍体から起こります。
こちらも染色体異常であるため流産に至り、正常に出産することはできません。

二卵性双生児の片方が胞状奇胎、もう片方が正常妊娠という場合も部分胞状奇胎と呼ばれます。
ですが、この場合は妊娠の継続が認められたケースがあります。
全胞状奇胎と違い、出産も可能です。
ですが、胞状奇胎を体内に長期間残すことになるため、医師や妊婦本人の慎重な判断が求められます。

予防法は?

染色体異常が原因の病気ですので、予防法はありません。
胞状奇胎は染色体異常が原因で起こります。
400〜500人に一人という低い確率です。
でも万が一、胞状奇胎と診断されることがあったとしたら、自分を責めないでくださいね。

治療法は?

治療法は2度の手術後に経過観察になります。
胞状奇胎を摘出することが第一です。

部分的な除去手術(子宮内容除去手術)

流産手術と同じ要領で、胞状奇胎の部分だけを除去する手術です。
1回目の手術が終わった後1週間ほど日をあけて、2、3回に分けて再手術を行うこともあります。
胞状奇胎妊娠後は絨毛ガンが発生する可能性もあるので、術後は長期の経過観察が必要になります。

子宮全摘出手術

治療後に妊娠を希望する場合は、通院してしばらくの管理・経過観察が必要になるため、半年~1年間は避妊しなければいけません。
医師の許可が出れば、次の妊娠は可能になります。
次の妊娠で再度胞状奇胎になる可能性は全妊娠さんと変わりません。
一度なったからといって、くり返し再発する病気ではありません。
体調回復を第一優先に妊活をしてくださいね。

40歳以上は胞状奇胎を除去した後に絨毛癌を患うリスクが高いので、もう妊娠を希望しない場合には胞状奇胎を子宮ごと摘出する手術を行います。

胞状奇胎は知名度の低い病気です。
ですが、そのままにしておくと母体にも悪影響が出る危険な病気です。
妊婦さんにはぜひ知っておいてほしい病気の1つです。

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