2016.04.07 Thu 更新

性器クラミジア感染症って?妊娠中になると危険!原因や症状、予防法について

性器クラミジア感染症は妊娠中以外でも注意が必要な病気のため、聞いたことのある方も少なくないと思います。「遊んでいる人がかかるもの」というイメージがある性感染症ですが、実際には特定の相手としか性交渉をしていなくてもかかる可能性があります。特にクラミジアは妊娠中にかかると胎児に悪影響が出る性感染症です。今回は、性器クラミジア感染症について、その原因や症状、予防法などをご紹介します。

性器クラミジア感染症の症状は?

原因となる病原体はクラミジアトラコマティスというものです。感染の経路としては主に性交渉によるものですが、免疫力が下がっているとサウナや風呂などでも感染するという見解もあります。
基本的には粘膜の接触や精液などによって感染しますので自分が感染している場合にはパートナーにも感染している可能性も高いと思ってください。

性器クラミジア感染症の原因は?

性器クラミジア感染症は日本で患者数が一番多いと言われる性感染症です。10代後半~20代の若い世代に感染者が増えており、年間の患者数は男女合わせて2万人を超えると言われます。性器クラミジア感染症は、性行為による粘膜同士の接触、精液や膣からの分泌液を介して感染します。あらゆる性行為によって感染する可能性があり、性器だけでなく咽頭に感染することもあります。

性器クラミジア感染症って?

男性の場合

女性は、自覚症状が出ないことが多いと言われますが、人によっては、おりもの量の増加や状態の変化、不正出血、性交痛、下腹部痛などが現れる場合があります。また、まれに細菌が子宮頸管を経て腹腔内に侵入してしまうと子宮頸管炎や卵管炎などを引き起こすこともあります。

女性の場合

性器クラミジア感染症は女性と男性で症状が異なります。
ちなみに、クラミジアが咽頭部分に感染した場合は、男女関係なくどちらも咽頭炎や扁桃腺炎が現れます。

妊娠中の感染は注意!赤ちゃんへの影響は?

治療法としては、クラミジアに効果のある抗生物質を1日~1週間ほど服用します。再検査して結果が陰性になっていれば問題はありません。ただ、パートナーと一緒に治療をしておかないと、再感染する危険性があるので、互いに完治するまでの性行為は控えましょう。また、他の炎症が起こっている場合には炎症を抑えるなどの治療が必要になります。
性器クラミジア感染症を防ぐ対処法としては、コンドームの使用などで防ぐかことが可能です。

自覚症状が現れにくい病気ですが、男性であれば尿検査、女性であれば子宮頸管の分泌液検査によって簡単に感染の有無を調べることができます。不安な方は、たとえパートナーに症状が出ていなくても2人で一緒に検査を受けることをおすすめします。

性器クラミジア感染症の予防、治療法は?

男性は、女性に比べて自覚症状が出やすいと言われています。初期段階ではあまり症状は見られませんが、尿道炎や副睾丸炎に進行して尿道から膿が出たり排尿痛を感じたりします。また、かゆみや性器周辺の腫れ、発熱などの症状を伴うこともあります。

産道感染は5割以下と言われていますが、クラミジアに感染したママの2人に1人の赤ちゃんが感染すると考えると決して低い数字ではありません。
ただ、もし妊娠中に感染していても、出産までに薬を飲んで治療すれば母子感染は防ぐことができます。

感染に気付かないまま、あるいはクラミジア感染症にかかったまま、出産に至った場合、出産時に産道で赤ちゃんに感染することがあります。
感染した場合には赤ちゃんが結膜炎となったり肺炎にかかったりします。結膜炎の場合は目やにがひどく出たり肺炎の場合は鼻水や咳が出たりします。いずれしても生後数週間のうちに症状が出てきますので、心配な場合はすぐにかかりつけの病院で診てもらいましょう。

早期発見、早期治療が大切

性器クラミジア感染症は、早期発見で治療を行えば何の問題もなく完治する病気です。パートナーや赤ちゃんへの影響や、将来的な不妊の原因にもつながる場合があるので、恥ずかしがって病院へ行くのをためらってはいけません。
少しでもおかしいと感じたらすぐに病院で受診するようにしましょう。

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