2017.08.30 Wed 更新

アッシャーマン症候群って何?原因・症状・治療法は?妊娠への影響は?

産後や流産・中絶後に生理が来なかったり、子宮に負担がかかって体調が優れなかったりすると不安になりますよね。 そんな時には婦人科などで「アッシャーマン症候群」と診断されることもありますが、一体何が原因なのでしょうか?症状や治療法は?気になる点についてご紹介いたします。

アッシャーマン症候群の症状として、月経に影響が出ることがあります。

どんな症状が出るの?

また、分娩時に子宮内で器具を操作したり子宮鏡手術をしたりした際に、雌雄内幕が傷ついてしまうこともあります。

流産後や中絶の処置として、子宮内に残っている胎盤などを掻き出す「子宮内掻爬(しきゅうないそうは)」を行いますが、この処置によって子宮内が傷ついてしまうことがアッシャーマン症候群の原因の一つだと言われています。

子宮内膜の細胞が一部欠けてしまい、子宮の内側に癒着が起こっている状態を「アッシャーマン症候群」と言います。
「子宮腔内癒着症」とも呼ばれています。

アッシャーマン症候群とは?

アッシャーマン症候群に気付くことができる?

妊娠している場合には、出産時に胎盤が子宮に癒着してうまく剥がれ落ちない「癒着胎盤」が起こる可能性もあります。

月経は受精卵が子宮内膜に着床しなかった時に、剥がれ落ちてそれが経血となって排出されますが、アッシャーマン症候群は子宮内膜が癒着してしまい剥がれにくくなるので、過少月経や無月経になることもあります。
また、生理痛が重くなり月経困難症になることもあります。

過少月経や無月経の場合には女性ホルモンや乳汁分泌ホルモン、甲状腺ホルモンの数値を調べ、以上がなければアッシャーマン症候群や子宮内膜症などが疑われ、その後子宮に造影剤を入れて内部の状態を調べる「子宮卵管造影検査」を行います。
この検査で子宮内膜が欠けていたり歪な部分があったりする場合には、アッシャーマン症候群と診断されます。

婦人科でも内診だけではアッシャーマン症候群かどうかを診断することは難しいので、内分泌検査や画像診断を行う必要があります。

子宮内膜の癒着が重いと、月経時に激しい痛みを感じることもありますが、それ以外の日常生活には支障がないので自分で気付くことが難しいと言われています。
経血の量や周期に少しでも違和感があれば、婦人科を受診して相談するようにしましょう。

子宮以外の機能に以上がなければ、アッシャーマン症候群になったとしても通常通り排卵が起こることが多いです。
なので、基礎体温などでは特に異変が見られないことがほとんどのようです。

治療法は?

これらの治療の後に、子宮内膜の再生を促すためにエストロゲンとゲスターゲンを周期的に投与するカウフマン療法を行います。

癒着した部分を剥がした後も、アッシャーマン症候群を再発しやすいので、感染予防を防ぐために抗菌薬を服用したり、バルーンカテーテルを挿入しておいたりする事もあります。

アッシャーマン症候群の治療は、癒着している子宮内膜を剥がす必要があります。
癒着の範囲が狭ければ、膣から器具を入れて剥離することができますが、広範囲に癒着が起こっている場合には、子宮鏡手術が必要になることもあります。

どの程度子宮内膜に癒着が起こっている蟹もよりますが、アッシャーマン症候群は不妊症や不育症の原因となることがあります。
女性不妊のうち、子宮に関係するものは15〜20%程度だと言われています。

妊娠への影響は?

子宮内膜は受精卵が着床し、成長していくのを守るベッドのようなものです。
癒着によるダメージで妊娠すること自体や、妊娠を継続することが難しくなることもあります。

ただし、癒着の重症度によって今後妊娠できるかどうかは変わります。
アッシャーマン症候群と診断された時には、その後どのように治療を進めていくのかを医師と相談しながら決めるようにしましょう。

不妊や不育症の原因にもなるアッシャーマン症候群は早期に発見して治療を行いましょう。
重症化を防ぐためにも、過少月経や無月経という月経異常がある時には、なるべく早めに病院を受診して検査を受けるようにしましょうね。

まとめ

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