2016.05.09 Mon 更新

臍帯下垂ってどんな影響があるの?原因や症状、予防法について

臍帯下垂(さいたいかすい)は比較的珍しい症例で、全分娩の1%以下で起こると言われています。しかし、健康な母体でも起きる可能性があり、赤ちゃんにとって大変危険な状態です。いざ自分が診断されたとき、不安にならないためにも、事前にどんなものなのか知っておきましょう。今回は、臍帯下垂と臍帯脱出について詳しくご紹介します。

・横位(赤ちゃんが横に寝ている状態)
・骨盤位(逆子の状態)
・児頭骨盤不均衡(赤ちゃんの頭が骨盤を通過できないほど大きくなっている状態)
・低出生胎児分娩(2,500g未満の赤ちゃんを出産すること)
・羊水過多症(羊水が通常よりも多い状態)
・多胎妊娠(双子など。同時に2人以上の妊娠すること)
・過長臍帯(へその緒が長い状態)

臍帯下垂の原因は様々です。

臍帯下垂の原因

臍帯とはへその緒のことです。通常の出産では、お腹の赤ちゃんは頭が子宮口にぴったりはまり込んだ状態で産道に下りてきます。
しかし、赤ちゃんの体と子宮口の間に、臍帯が通れるくらいのすき間があると、赤ちゃんより先に臍帯が下りてきてしまうことがあり、この状態を「臍帯下垂」と言います。
また、破水後に臍帯が下りてしまう状態を「臍帯脱出」と言います。
臍帯脱出は臍帯下垂が破水した時に起こります。
臍帯脱出に移行すると赤ちゃんが非常に危険な状態になるため、緊急帝王切開などの処置がとられます。

臍帯下垂とは

臍帯下垂や臍帯脱出になってしまうと、赤ちゃんにはどんな影響があるのでしょうか。
赤ちゃんがお腹の中にいるうちは、臍帯も浮かんでいる状態なので危険はありません。
問題は、分娩時に起こります。赤ちゃんよりも先に臍帯が外に出てしまうため、赤ちゃんの頭と子宮口の間に臍帯が挟まってしまうのです。

臍帯下垂が赤ちゃんへ与える影響

これらは全て、赤ちゃんの体と子宮口の間にすき間ができやすくなる原因になります。

まとめ

この際、絶対安静を指示され、張り止めを処方されることもあります 。
場合によっては入院することもあります。臍帯を戻すための運動などがありますが、効果は保証されていないので、行う場合は必ずお医者様に相談してください。
正産期に入っており出産までの猶予が無い場合は、発見次第即入院・予定帝王切開手術になります。
臍帯下垂から臍帯脱出への移行が危険視されるためです。
既に破水して臍帯脱出を起こしている場合は緊急帝王切開手術が行われます。

臍帯下垂を直す方法はありません。
検査で臍帯下垂と診断されると、週数によっては赤ちゃんが移動し自然に解消されるのを待つ場合が多いようです。
37週目までは赤ちゃんの肺機能が未熟なので帝王切開をせずできるだけ様子を見ます。

臍帯下垂を診断されたらどうなるの?

その結果、赤ちゃんに酸素が供給されにくくなり、胎児仮死などの危険が高まります。
赤ちゃんに酸素が供給されない状態が続くと胎児機能不全や重篤な後遺症が残ることもあり、最悪の場合は死亡してしまう可能性もあります。
このようなことから赤ちゃんにとってはきわめて危険性が高い状態と言われています。
また、臍帯下垂は母体は全くの無症状です。なので、検査でしか判断できませんし、検査では指摘されず陣痛や破水が起きてから発覚することもあります。

検査で臍帯下垂と診断されても慌てずにお医者様のお話をしっかり聞きましょう。
帝王切開ではなく様子を見る場合は、お腹の張りや陣痛、急な破水を起こしてしまわないように安静にすごしてください。
死産の危険性などを聞くととても不安になってしまいますが、臍帯下垂を診断されても健康な出産をされる方がほとんどです。
不安に負けず、安心してお産に挑んでくださいね。

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