○動悸、息切れ、疲労などの通常の貧血症状
○肌が青白くなる
○失神
○黄疸（壊れた赤血球内のヘモグロビンが体内で大量に処理され、間接ビリルビンという黄色の色素が体内で増えるために起こります。肌や白目が黄色っぽくなります。）
○赤色もしくは茶色の尿（ビリルビンは尿としても排泄されるため、尿の色が濃くなったり、血管内溶血の場合には赤色や茶色の尿が出ることもあります。）
○脾臓の肥大

Ｇ６ＰＤ欠乏症(グルコース６リン酸脱水素酵素欠乏症)の主な症状は、赤血球が壊れやすくなったことによる溶血性貧血です。溶血というのは、赤血球の寿命が以上に短縮した状態のことをいいます。
出生時には、赤血球が壊されたことにより生じる黄疸はあらわれていない事が多く、生後２～３日で出現します。溶血発作が起きると、以下の症状が見られます。

Ｇ６ＰＤ欠乏症(グルコース６リン酸脱水素酵素欠乏症)の症状

Ｇ６ＰＤ欠乏症(グルコース６リン酸脱水素酵素欠乏症)とは、赤血球の中にあるグルコース６リン酸脱水素酵素（Ｇ６ＰＤ）の欠乏により発症する疾患で、遺伝性の疾患と考えられています。Ｇ６ＰＤ (グルコース６リン酸脱水素酵素)は血中の酵素(タンパク質の種類）であり、これらが欠乏することで、赤血球が壊れやすくなり、溶血性の貧血を発症しっかります。

Ｇ６ＰＤ欠乏症(グルコース６リン酸脱水素酵素欠乏症)ってどんな病気？

Ｇ６ＰＤ欠乏症(グルコース６リン酸脱水素酵素欠乏症)の治療

確定診断には赤血球の酵素活性を測定します。また、検査は発作が軽快してから行われます。
Ｇ６ＰＤ(グルコース６リン酸脱水素酵素)検査は、貧血や黄疸などの原因となり得る病気が除外されてから実施されます。検査は治療の観察、もしくは他の病気の血液検査の所見を確定するために施行されることもあります。

Ｇ６ＰＤ欠乏症(グルコース６リン酸脱水素酵素欠乏症)の診断

Ｇ６ＰＤ (グルコース６リン酸脱水素酵素)は血中の酵素(タンパク質の種類）であり、体内の抗酸化成分の濃度維持をする大切な役割をもっています。Ｇ６ＰＤ (グルコース６リン酸脱水素酵素)が欠乏すると、赤血球が酸化障害を受けやすくなり、薬剤（サルファ剤やアスピリンなど）、細菌感染症、ソラマメの摂取などの様々な誘引で、発作性の溶血が生じます。Ｇ６ＰＤ (グルコース６リン酸脱水素酵素)は遺伝子の変異が原因と考えられており、アフリカ、地中海沿岸、東南アジアでの発症頻度が高く、日本人の発症頻度は約0.1%です。Ｇ６ＰＤ欠乏症(グルコース６リン酸脱水素酵素欠乏症)の疑いがある人は、世界で4億人いると考えられています。

Ｇ６ＰＤ欠乏症(グルコース６リン酸脱水素酵素欠乏症)の原因

ある種の誘因を避ければ、溶血発作や貧血症状を防ぐことができます。病院で薬を処方してもらう時は、誘引となり得る薬剤の処方を受けないように医師の診断時にしっかりと伝えましょう。感染症にかかった時には、貧血が悪化する可能性があるので注意が必要です。米国家庭医学会（AFP)によると、Ｇ６ＰＤ欠乏症(グルコース６リン酸脱水素酵素欠乏症)に関連する誘因には次のものがあります。

Ｇ６ＰＤ欠乏症(グルコース６リン酸脱水素酵素欠乏症)を発症させないためには

貧血が重度の場合には、輸血が必要になることがあります。全身状態が不良となる場合もあり、輸液などの補助治療が必要になることもあります。溶血発作は一時的なものなので、誘引がなくなれば、自然に回復します。

○ソラマメの摂取
○イブプロフェンなどのアスピリンや非ステロイド性抗炎症薬
○バクテリアもしくは菌類感染の治療に使用されるサルファ剤
○防虫剤やトイレ消臭剤に含まれる化合物のナフタリン