2016.06.09 Thu 更新

赤ちゃんの過熟児は、妊娠高血圧や糖尿病が原因!?その症状などについて

未熟児の反対の言葉で、過熟児という言葉があります(現在では適切な表現ではないとされ、あまり使用しないようになってきています)これは、正期産である37~42週を超えて生まれてきた赤ちゃんのことを言い、子宮内で成長しすぎて体が大きかったり、逆に胎盤の機能低下で十分な栄養を受け取れずに体が痩せ気味だったりと症状は様々です。

・糖尿病を患っている
・腎炎を患っている
・妊娠中毒症(妊娠高血圧症候群)
・高齢出産
・血液凝固障害がある
・薬物乱用の経験がある
・喫煙者である
・慢性的な高血圧である

上記したように、過期産児の原因は胎盤の機能低下とされています。
胎盤機能不全になる原因は、下記のようなものが挙げられます。

過期産児の原因

過熟児とは、未熟児とは反対に成熟した赤ちゃんのことを言います。分娩予定日を二週間以上過ぎて、在胎42週以上で生まれてきた過期産児(かきさんじ)に多く見られ、胎盤機能不全症候群を発症しています。

胎盤は、まだ機能していない赤ちゃんの肺・消化器・腎臓の代わりに母体から赤ちゃんへ酸素や栄養を渡し、老廃物や二酸化炭素を母体へ送り返す大切な働きをしています。機能不全症候群とは、この胎盤機能が何らかの理由で低下してしまう状態のことを言います。
子宮内で成長しすぎた赤ちゃんは、37~42週で生まれる正期産の赤ちゃんと比較して胎児仮死などを起こしやすいと言われていましたが、最近の新生児医療の進歩や、42週を超える前に誘発分娩を行うことで救われる命が増えています。

「過熟児」は未熟児の反対の言葉ですが、現在では適切な表現ではないとされあまり使用しないようになっています。

過熟児とは

妊娠中に妊娠中毒症と診断された場合、早期に処置を行う必要があります。安静にして体をあまり動かさないようにし、塩分やカロリーを制限した食事療法や、ヒドララジンやメチルドパなどの降圧剤を使用した薬物療法でお母さんの体と子宮胎盤の循環を改善します。
生まれてきた赤ちゃんには、保育器内に収容して輸液や酸素投与等の治療を行います。他にも低血糖や脱水、呼吸障害などの症状に応じて対処療法を行います。

過期産児の治療

過熟児の症状としては、皮膚の乾燥やひび割れ、しわが多い、顔つきが大人っぽい、全体的に痩せているなどの、胎内で栄養が足りなかったことを示す症状が現れます。また、赤ちゃんの胎便によって羊水が濁り、皮膚の変色が見られることがあります。胎盤からうまく酸素が送られていなかった場合、胎児仮死を起こすこともあります。 これらの所見を過熟徴候といいます。
お母さんの糖尿病が原因で巨大児、非対称性巨大児になった場合は、赤ちゃんに呼吸障害や心不全、低血糖、低カルシウム血症、多血症などさまざまな病気があらわれる可能性があります。

過期産児に見られる症状

糖尿病や腎炎、妊娠中毒症などの各種合併妊娠で起こりやすいとされます。
妊娠中毒症は、妊娠20週以降から分娩12周までに高血圧がみられるか、尿に蛋白が出ているかのいずれかの場合に診断されます。
妊娠時の糖尿病は、妊娠中に血糖値が上がったり血糖値が高い状態が発見された場合に診断されます。これは、妊娠中に胎盤内で血糖値を上げやすいホルモンが産出され、妊娠中期以降にインスリンが効きにくい状態になってしまうために血糖値が上がってしまいます。

過期産児の予防として最も有効とされているのは、妊娠糖尿病の予防です。
特に妊娠後期以降の栄養バランス、カロリーコントロールに気をつけましょう。適度に体を動かして、体重が急激に増えないようにするのも大切です。妊娠前からすでに糖尿病を患っている方は、担当医師としっかり相談して妊娠期間を過ごしましょう。
妊娠中毒症や糖尿病、腎炎を患ってしまったからといって、必ず過期産児になってしまうというわけではありません。健診で過期産児と診断されても出産までに時間はありますし、治療や誘発分娩で過期産児にならない場合もあります。心配しすぎで体に負担をかけてしまわないように過ごしてくださいね。

過期産児の予防

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