2016.09.10 Sat 更新

低用量ピルとは?不妊治療中に処方されたら?

低用量ピルは「経口避妊薬」とも呼ばれています。 エストロゲンと黄体ホルモンが含まれていて、この作用により身体は妊娠したと勘違いをして、排卵を止めて、子宮内膜を薄くして妊娠しにくい状態にする薬です。 今回は「低用量ピル」についてご紹介します!

「子宮内膜症」の予防と進行の抑制

不妊治療中に避妊薬を処方されたらショックですよね…。
でも、ショックを受けなくても大丈夫です!
不妊の原因となっている症状の治療の為だったり、卵巣や子宮を少し休ませて妊娠しやすい状態にする為だったり、質の良い卵子を育てる為に処方されることがほとんどです。
服用中は妊娠しませんが、妊娠しやすい身体にする為に処方されることがほとんどだということです。

不妊治療中に低用量ピルを処方されたら…

低用量ピルは「経口避妊薬」呼ばれるくらい、ほぼ100%の避妊効果を発揮する薬です。
医者による処方が必要な薬です。一日一錠、決まった時間に服用します。
低用量ピルの「低」用量とはピルに含まれるエストロゲンの量のことです。
エストロゲンが50μg以下のものを「低用量」、50μgのものを「中用量」、それ以上のものを「高用量」と呼びます。
低用量ピルは副作用が少なく、毎日服用しても問題ありません。
中用量や高用量ピルは婦人病や月経困難症の治療に使われますが、いずれも医師による処方が必要です。

「低」用量って?

低用量ピルの副効用と副作用

低用量ピルを服用している間は排卵はなく、卵巣を休ませることができます。
卵巣は、排卵のたびに卵巣上皮の破壊と修復が行われます。
この時に癌化や腫れが起こることもあり、排卵を止める低用量ピルは卵巣の病気を予防してくれます。
また、排卵障害の一つである多嚢胞性卵巣症候群の治療薬にも使われたりします。

卵巣の温存

低用量ピルを服用していると排卵がされず、月経の出血が抑えられます。
子宮内膜症の予防になったり、進行を抑制することができます。

不妊の原因の1つである「子宮内膜症」の治療薬として処方されることもあります。
子宮内膜症は、子宮以外のところに子宮内膜ができてしまい、月経の時に激しい痛みや多量の出血が伴ってしまいます。
そして、月経を繰り返す程に進行してしまうのです。
子宮が着床にしくい状態になり、不妊の原因なります。
それだけでなく、悪化すると開腹手術が必要になったり、何度も再発してしまう怖い病気なのです。

● 生理周期のコントロール
服用のしかたによっては生理が来る日をずらすことができるなど、管理が出来るようになるため、生理不順がなくなります。

● 月経困難症の改善
生理前や生理中の痛みや不快感、出血の量も期間も少なくなります。

副効用

副効用と副作用には個人差が大きくあります。
気になることがあれば、医師に相談してくださいね。

● 肌の調子が良くなる
ニキビや吹き出物が減ります。

副作用

● 病気のリスクが減る
長期的な服用により卵巣癌、子宮癌のリスクが減ります。

副作用には個人差はあります。
ですが、服用してから3か月以内には収まります。

低用量ピルの注意点

● 頭痛や吐き気を催す
● 不正出血
● 胸が張って痛い
● 血栓症、子宮頸癌のリスクが高くなる
● 食欲増大

低用量ピルが服用できない人は以下の通りです。

いかがでしたか?
最初は慣れなくて戸惑ってしまいますが、馴染めば違和感が無くなり、規則正しい月経のサイクルを身体にもたらしてくれますよ。月経が辛かったり、今ではないけれど、将来的に赤ちゃんを望むのであれば検討してみてくださいね。

気を患っていたり、服用中の薬の種類によっては身体に悪影響を与えるので注意しましょう!

● 35歳以上で1日に煙草を15本以上吸う人
● 乳癌、子宮頸癌を患っている人や疑いのある人
● 高血圧の人
● 血が固まりやすい人
● 肥満の人
● 授乳中の人
● 妊娠している人やその可能性のある人
● 産後6週間以内の人

ランキング

ページトップへ