2016.11.27 Sun 更新

お食い初めの食材には意味がある?使う魚は絶対に鯛じゃないとだめ?

赤ちゃんが生まれて100日になると、「お食い初め」という、健康や一生食べ物に困らないようにと願いを込めて、赤ちゃんに食べ物を食べさせるまねをする儀式を行います。 お食い初めに用意する祝い膳には、野菜をいっぱい使った煮物や鯛が用意されます。 この煮物に使われている野菜やその切り方などによって、縁起をかつぐものや願いが込められているとご存知でしたか?

煮物の素材・切り方が持つ意味

お食い初めには一汁山菜が基本とされています。
食材は「焼き魚」、「お吸い物」、「煮物」、「香の物」そして「赤飯」です。

平安時代から行われていたと言われている、生後100日頃に行うお祝い事です。
「一生食べ物に困らずに生活できますように」という願いを込めて、赤ちゃんに食べ物を食べさせる真似をする儀式です。
実際に食べることはできないので、食べる真似をします。

そもそもお食い初めって何?

赤は、古来より魔除けの力や、厄払いの力があるとされる色です。
赤色が使われている赤飯は、お子さまが病気や災難にあうことなく、健やかに成長するようにという願いが込められていると言われています。

赤飯

お食い初めの煮物に使われる野菜の定番です。
この2つは六角形に切ることで亀の甲羅に見立てて使います。見た目も華やかになります。

かぼちゃ・しいたけ

お食い初めによく使われる縁起の良い食材です。

海老は元々、湾曲をしたような形ですが、調理していくうちに腰がどんどん曲がっていきます。
人も歳を重ねていき、おじいちゃんおばあちゃんと呼ばれるような年齢になると腰が曲がっています。
海老は「腰が曲がるほどに長生きをして欲しい」という長寿の願いが込められています。

海老

お吸い物には「母乳をよく吸うことができるように」という意味が込められています。
また、椀物には蛤がよく使われています。
この貝が使われている椀物は、良縁を意味する椀物です。
将来、「二枚貝のように、ぴったり合う伴侶」に出会えることを願って用意されます。

貝合わせのお吸い物

レンコン

昆布

レンコンには穴がいっぱいあいていますよね。
穴がいっぱいあり、穴を通して世界を見るということで、「見通しのいい将来になりますように」という願いが込められています。

こんぶは「養老昆布=よろこぶ」で不老長寿と幸運を願う縁起物です。
「子生(こぶ)」の字をあてて、子だくさんを願うものでもあります。

筍は成長すると竹になります。
竹は成長がとても早く、朝に筍に帽子をかけておいたら、夕方には帽子が取れないくらい高くなっていたという逸話もあります。そんな逸話からか、「まっすぐにすくすく成長するように」という願いが込められています。

里芋

里芋は親芋に小芋が多くできることから、「子宝に恵まれますように」という願いが込められています。

円くかたどったニンジンは、日の出にんじんと呼ばれます。
丸い形は良縁を意味すると言われています。

梅は、花が咲くと必ず実を結ぶことから、縁起ものとされています。
また、にんじんの赤色は「寿」をあらわすとも言われています。

ニンジンでねじり梅

お食い初めの祝い膳には「歯固めの石」を乗せます。
「歯固めの石」には、赤ちゃんに石のように丈夫な歯が生えて、長生きできるようにという願いが込められています。

歯固めの石

歯固めの石は、地方によって異なりますが大体小石を1~3つ用意することが多いようです。
大きさは大体1㎝~5㎝くらいのものです。
神社からお借りする場合は、持ち帰りやすい大きさのものを選ぶようにしましょう。丸い形を選ぶ方が多いようです。

祝い事の定番「鯛」

鯛は古くからお祝いの席で振る舞われてきた魚です。
「めでたい」の語呂合わせでもあり、体の色が鮮やかなピンクで、おめでたい紅白を連想させることや寿命、味、栄養価の高さから縁起がいい魚とされてきました。

お食い初めに用意する鯛は、長寿を願った「首尾一貫(初めから終わりまで全うする)」の意味から、尾頭つきのものを選びましょう。
また、お食い初めで鯛を食べさせるまねをするのは、「赤ちゃんが一生健康で幸せに過ごせるように」という願いが込められています。
鮮魚店やスーパーで購入することができるので、お食い初めの日にあわせて注文しておいてくださいね。
最近では、インターネットで祝い鯛やお食い初めメニューのセットを購入する方も増えています。

いかがでしたか?
生まれてから100日目に行われるお食い初めは、子供の成長や歩んでいく人生が幸せでありますようにという沢山の願いが込められて行われています。家族で食卓を囲み、お食い初めを楽しんでくださいね。

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