2017.01.17 Tue 更新

子宮筋腫の大きさや場所で治療方法は異なるの?気になる治療法についてまとめました。

子宮筋腫は女性特有の病気で、子宮筋腫を患っている方は多くいます。 良性の腫瘍なので、命にかかわる病気ではありません。ですが、腫瘍の大きさやできる場所によっては治療が必要になることもあるので、注意したい病気です。今回は「子宮筋腫の大きさや場所によって異なる治療法」についてご紹介します!

子宮筋腫の大きさとできる場所は?

子宮筋腫ができると、受精卵が着床するスペースが減ってしまい、子宮の内壁が硬くなったり、凸凹に変形したり等、受精卵が着床しづらい状態が作り出されてしまいます。
また、卵管付近の筋腫は、卵管が精子や受精卵を運ぶ機能を低下させてしまい、卵管自体を閉塞させて受精卵の移動を妨げてしまいって、初期流産を引き起こすリスクを高めてしまいます。

不妊の原因になるの?

子宮筋腫とは、子宮を形成する筋肉である平滑筋の細胞が増殖してできる良性の腫瘍です。
良性の腫瘍なので、腫瘍自体に命への危険性はありません。
ですが、放置すると非常に大きく成長してしまい、生理周期が乱れたり、下腹部痛や排尿痛などの症状が見られることもあります。

子宮筋腫ってどんな病気?

子宮の内側を覆う「子宮内膜」のすぐ下にでき、子宮内腔に向かって発育する筋腫です。
子宮腔内に向けて大きくなっていくのが特徴的です。
月経時に出血が止まらず、貧血となってしまうことが多くあります。

粘膜下筋腫

子宮筋の中にでき、筋腫全体の70%を占める代表的な筋腫です。
子宮内膜の外側にある「子宮筋層」にでき、そこで大きくなるのが特徴です。
大きさはいろいろで、こぶし大のものが1個のこともあれば、大豆大~鶏卵大のものが複数個できることもあります。
小さければほとんど症状もなく痛みもないのですが、大きくなると、過多月経を招きます。

筋層内筋腫

子宮筋腫の発育には、個人差がかなりあります。
最初にできた大きさとほとんど変わらない場合もあれば、時間が経つにつれて大きくなる場合もあります。
また、子宮筋腫は、できる場所と発育する方向によって、分類されます。
分類は以下の通りです。

子宮表面をおおう「子宮漿膜(子宮外膜)」のすぐ下にでき、子宮の外側にこぶのように飛び出す筋腫です。
きのこのような茎を持つ「有茎漿膜下筋腫」ができることもあります。
1〜2個と少数だったり、鈴なりだったり、ごつごつの塊だったり、様々な形のものができます。
症状が出ないので、大きくなるまで気づかないことが多い筋腫です。

漿膜下筋腫

いろいろな種類の筋腫が多数できるものを、特に「多発性筋腫」といいます。
3種類の筋腫がまざって、10~20個と、大量にできることもあります。
大量にできるので、危険なものだと思われがちですが、筋腫はもともと良性のものです。命を脅かす危険性はありません。

多発性筋腫

子宮筋腫の治療法は?

一般的に行われる手術は、日本産科婦人科内視鏡学会のガイドラインで「5~8cmを超える筋腫の場合、筋腫核出術を推奨する」と定められています。筋腫核出術は子宮を温存し、筋腫のみを取り除く手術法です。
また、「筋腫が8cm以上で、急速に大きくなっており、MRI検査で悪性の疑いがある」と判断された場合は、子宮そのものを取り除く「単純子宮全摘術」を行うこともあります。
他にも、子宮に超音波を当て、筋腫を熱凝固して壊死させる「集束超音波治療(FUS)」や、子宮筋腫の栄養血管を遮断し、筋腫を壊死・縮小させる「子宮動脈塞栓術(UAE)」等の治療法があります。

治療法は、筋腫の大きさや位置、症状、本人の年齢や希望などを聞き、相談して決めていきます。
良性の腫瘍なので、症状が出ていないのであれば、治療をせずに経過を見ていくこともあります。
ですが、筋腫が大きく、強い症状が伴う場合は、手術することもあります。

いかがでしたか?
子宮筋腫の大きさやできる場所によって、現れる症状やリスクが異なるため、治療法も様々です。
自分にできた子宮筋腫にあった治療法を行うようにしてくださいね。

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