2017.04.04 Tue 更新

本当は怖い「ジフテリア」。症状と治療法についてまとめました。

赤ちゃんの予防接種には耳馴染みのない病名の予防接種が多くあります。 中でも「ジフテリア」という感染症は、現在流行していない感染症なので、耳にしたことがない人が多いかと思います。 現在流行していない感染症なのに予防接種は定期接種に指定されているジフテリアはどのような感染症なのでしょう? 今回は「ジフテリア」についてご紹介します!

ジフテリアの症状

主に咳やくしゃみ等の飛沫感染で感染します。
感染者の唾液のついたコップやタオルを共有して使用すると感染してしまうことがあるので注意が必要です。
感染していても発症しない場合もあるので、感染していることに気づかないで人にうつしてしまうこともあるので、予防をすることが重要になります。
牛や羊との接触や、生の乳製品を摂取することで感染してしまうこともあります。注意してくださいね。

感染経路について

ジフテリア菌が鼻や喉に感染して毒素を出し、気道に炎症が起こる感染症が「ジフテリア」です。
ジフテリアに感染した後に出される毒素が、心臓の筋肉や神経にまで影響を与え、心不全などを引き起こして、死亡してしまうことがあります。
1945年には、日本で約8万6000人が感染し、そのうちの10%が死亡したという報告がありましたが、現在の日本では感染者が確認されておらず、予防接種での予防効果が発揮されているようですね。

ジフテリアって何?

ジフテリア菌が喉頭に感染すると「喉頭ジフテリア」と呼ばれます。
犬の鳴き声のような咳が出たり、喉に偽膜(ぎまく)と呼ばれる白い膜ができ、窒息してしまうことも。
また、牛の首のように、首が大きく腫れてしまいます。

喉頭ジフテリア

ジフテリア菌が鼻に感染すると「鼻ジフテリア」と呼ばれます。
鼻から血が混じった鼻水が出てきたり、上唇が赤くなったりします。

鼻ジフテリア

2~5日ほどの潜伏期間を経て、発症します。
主に風邪のような症状が見られます。

ワクチンの費用は?

ジフテリアという病気自体をあまり聞かないこと、現在は流行していないこともあり、予防接種が必要なのか疑問に感じてしまうかもしれません。
ですが、ワクチンを摂取していなければ大量に感染者と死亡者を出てしまうことがあり、ワクチンの接種率が下がることで、ジフテリアは今でも流行する可能性が極めて高いのです。

ジフテリアの予防接種について

ジフテリアの予防接種は、百日せき・破傷風・ポリオのワクチンが含まれた「四種混合ワクチン」として予防接種を行います。
四種混合ワクチンは、国や自治体が乳幼児に接種を強くすすめているワクチンである「定期接種」に含まれているため、無料で接種することができますよ。

ジフテリアの治療法

ジフテリアの予防接種は全部で5回接種します。
まず最初に、生後3ヶ月〜12ヶ月に20〜56日の間隔をあけて3回接種します。
次に、3回目の接種から6ヶ月以上の間隔をあけて4回目を接種し、11〜12歳の期間にもう一度接種します。

時期と回数

いかがでしたか?
発症してしまうと命の危険に関わる感染症です。
予防接種で予防することができる感染症なので、きちんと摂取をして予防するようにしましょう。

ジフテリアは進行が早く、感染が疑われた場合、すぐに治療をします。
発症が確認されたら集中治療室に入院して治療する必要があります。
ペニシリン等の抗生物質を投与し、ジフテリア菌そのものを排除する、もしくは、ジフテリア菌の毒素を中和する抗体を投与する治療を行います。
体内から菌がいなくなって「完治」と言われる状態になるまでは入院しなければいけません。

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