妊娠1週目
最終月経の初日を妊娠0週0日とカウントするので、妊娠0週目はほとんど「生理の期間」です。
子宮内では妊娠による変化はまだなにも起きていません。
妊娠0週目
妊婦さん体にはどのような変化が起きているのか、また、赤ちゃんの状態はどのようなものなのか…
今回は「妊娠1ヶ月目の妊婦さんが知っておくべきこと」をご紹介します。
まだまだ様々な症状が現れない時期だからこそ、自ら気を配って生活しましょう!
妊娠1ヶ月は、最終月経の初日を妊娠0週0日と数えて、妊娠0週~妊娠3週までの4週間をいいます。
妊娠1ヶ月は、基本的に妊娠したと言っても、この時期はすぐに妊娠だと分かるような症状が出ることはありません。
妊娠2週目はまだ妊娠の自覚症状はなく、お腹に赤ちゃんがいることに気づくことは難しい時期です。
妊娠2週目の赤ちゃんは受精するところから始まります。
卵子と精子が受精し、受精卵となった瞬間に、赤ちゃんの性別が決まります。
妊娠2週目
しかし、女性の体の中では大宇宙のように驚くべき大変化が起きているのです。
赤ちゃんの卵は女性の子宮の左右にある2つの卵巣で成長しています。
卵子の大きさは、最初は約0.1mm。
ここで卵子が受精する準備をして20mm前後に急成長するのが妊娠1週目になります。
最終月経の始まった日の翌週が妊娠1週間目になりますから、まだおなかの中に赤ちゃんは芽生ていません。
つまり、まだ妊娠していないのです。
子宮の大きさは、妊娠前とまだ変わりありません。
めったに自覚症状はありませんが、まれに着床時の痛みを感じる人、また着床出血する人がいます。
妊娠3週目は、ちょうど受精卵が子宮内膜に着床し妊娠が成立する時期になります。
3週目でようやく「妊娠した」状態になるのです。
妊娠3週目
受精した瞬間から受精卵は活発に細胞分裂を始め、着床する場所を求めてゆっくりと子宮に向かいます。
着床するのは3週目にあたります。
まれに、1つの卵子に複数の精子が受精したり、複数の卵子にそれぞれ精子が受精したりします。
これがいわゆる双子、三つ子です。
着床出血とは、受精卵が子宮内膜にくっつく際に、絨毛繊維が子宮内膜内を通る血管を傷付けてしまう事で起きる出血です。
出血量はとても少なく、1日~2日程度で終わってしまう場合がほとんどとされています。
妊婦さんによっては同時に着床痛などの下腹部痛を感じる方もいるでしょう。
着床自体が妊娠3週目の後半になるので、hCGホルモンはさらにそのあとの分泌となります。
そのため尿中のhCGホルモンに反応して陽性反応となる妊娠検査薬を使用しても、この時期は陰性反応となる場合がほとんどでしょう。
受精卵が着床すると、絨毛でhCG(絨毛性性腺刺激ホルモン)が生成されます。
hCGは次の月経や排卵をストップさせ、妊娠を継続しやすい状態を作る作用があります
妊娠検査薬は反応しない場合がほとんどです
妊娠3週目になると、高温期に入っている基礎体温は37度へむけてどんどん高くなっていきます。
そのため、この時期に体が熱っぽく感じたり、だるいと感じたりする方もいるでしょう。
基礎体温はその後胎盤が完成する妊娠16週目ころまで高温をキープするのが一般的となっています。
もちろん中には下がっていく方もいますので、下がったからといってそこまで過剰反応する必要はないでしょう。
基礎体温は高温期をキープされます
つわりの症状が起こる方も
超音波検査でも確認ができないほどとても小さいサイズで「胚」と呼ばれ、丸い形をしています。
受精卵と子宮内膜をつなぐ絨毛は、着床したと同時に胎盤の形成を始めます。
そのごくわずかな胎盤を通して栄養と酸素が母体から送られ、赤ちゃんの成長が開始されます。
胎盤が完成するのはまだかなり先ですが、妊娠3週目の時点で作られ機能し始めます。
妊娠3週目で受精卵が子宮内膜に着床すると、胎児の元となる胎芽などの成長が始まります。
大きさはまだ0.1ミリ程度です。
赤ちゃんの様子は?
妊娠3週目になり、受精卵が子宮内膜に着床すると、ホルモンバランスに変化が起こります。
その影響によってつわりのような吐き気や胸やけのような症状が出る方もいるでしょう。
吐き気などを感じたら無理をせずゆっくり休みましょう。
妊娠3週目の妊娠が成立するかどうかのタイミングでは、妊娠検査薬を試しても反応しない場合がほとんどです。
しかし、妊婦さんによっては、この時期陽性反応だったのに生理予定日を過ぎて再度検査をしてみると、陰性となってしまう場合があります。
化学流産をする可能性
これは一度は妊娠が成立したものの、受精卵の染色体などに異常がありうまく細胞分裂できずに成長が止まってしまった事で起こるとされています。
これを「化学流産」と言いますが、通常の生活では妊娠に気づかずやや遅れて生理が来るといった程度なので、流産扱いにもなりません。
しかしフライング検査をしたばっかりに化学流産に気付いてしまう妊婦さんも少なくないでしょう。
落ち込んでしまいがちですが、母体側には何も問題はない事がほとんどです。気持ちを切り替えて過ごしましょう。
妊娠1ヶ月の注意点
妊娠1ヶ月は受精していない場合もありますので妊娠に気付かない、気付けない場合も多くあります。
ですが妊娠初期は、妊娠を希望している人にとっては、毎日毎日不安と期待で、まだ待ち望んでいる段階です。
妊娠がわからない状態でも妊娠を望んでいる方、妊娠の可能性がある方は気を付けましょう。
薬をなるべく飲まないようにする
妊娠1ヶ月といえば胎児に対する薬の影響が気になると思います。
しかし、実際に薬の影響があるといわれているのは、赤ちゃんの器官が形成される4週~9週までです。
実際には赤ちゃんが子宮で育っている時期ではないので、この時期に薬を服用したり、塗ったりすることが赤ちゃんに直接的な影響を及ぼす危険性は極めて低いと考えられています。
とはいえ妊娠の可能性がある方は、飲まない方が良いですね。どうしてもという場合は医師に相談しましょう!
葉酸を積極的に摂取しましょう
厚生労働省は、妊婦さんに1日440マイクログラムの葉酸の摂取を推奨しています。
葉酸は胎児の成長には必要不可欠であり、とくに妊娠3ヶ月までの妊娠初期が、最も葉酸が胎児の成長に大きな影響を与えるとしています。
葉酸は妊娠前から摂取していた方がよりよいと言われているほどです。
妊娠3週目から積極的に摂取していきましょう。ただし1日の葉酸の摂取量は1,000マイクログラムです。
毎日の食事から葉酸を摂取するのが難しい場合は、サプリメントを活用するのも一つの方法です。
1,000マイクログラムを超えての過剰摂取は、亜鉛など他の栄養吸収の妨げになるなど逆効果となってしまいますので気をつけてください。
タバコ・お酒に注意!
普段からスポーツを趣味でしているのなら妊娠に気づいた時点で少し気にする程度で大丈夫です。
特にお尻をドスンと付くような動作が伴う運動(スキーなどで転んだり)は避けた方が良いと言われていますが、運動を止める事で余計にストレスになってしまうこともあります。
心配な方はウォーキングやヨガ、ストレッチなどのゆったりした運動に切り替えましょう。
激しいスポーツに気をつける
タバコは血管を収縮させる作用があり流産のリスクが高くなる心配があります。
またアルコールを妊娠初期にとりすぎると各器官の形成期のため異常が生じやすいため、妊娠が判明したら飲酒を控えましょう。
特にタバコは妊婦さんはもちろん、旦那さんや家族など周りで吸っている場合、その空気を吸うだけでも弊害となりますので、禁煙に協力してもらいましょう。
この時期の飲酒が胎児に影響することはないと言われています。
飲んでしまったとしても1日1杯程度なら問題ないでしょう。
お酒は1杯までにする
妊娠1ヶ月後半は、妊娠が成立する時期です。
妊婦さんによってはこの時期からつわりのような症状が出る方もいます。体がつらいと感じる時は無理せず休みましょう。
妊娠超初期症状だけでなく、着床出血や着床痛、基礎体温など妊娠兆候がないか意識しながら過ごしましょう。
食事管理や葉酸などの栄養摂取にも気をつけてくださいね!
ただ、アルコールの過剰摂取は妊娠率を下げるという説もあります。
適度な量を心がけること、ベビ待ちの方は基礎体温が高温期の時にはには、なるべく飲まないように気を付けても良いかもしれません。