貧血の症状
妊娠中は、出産に備え、赤ちゃんの栄養のために血液量が増えていきます。
その際、止血作用のある血しょうは約47%増加します。
ですが、血液全体の増加量に対して赤血球の生産が追いつかなくなります。
そうやって、赤血球の割合が減って、血液が薄まるのです。
また、出産の時に何らかの原因で大出血があった場合、貧血の人はショック症状を起こしやすくなる危険性があります。
そのリスクを減らすためにも、貧血を予防することが大切です。
妊娠すると妊婦の約30~40%が、貧血になると言われていることをご存知でしたか?
貧血は、妊娠ママと赤ちゃんにたくさんの悪影響を及ぼします。
「貧血ぐらい大したことない!」って軽く考える方は多いです。
ですが、そんな軽く考えないでください。
「妊娠中の貧血は危機感を持つこと」は本当に大切です。
妊娠中に起こる貧血
貧血の危険性
また、妊婦さんは血液の循環が滞りやすく、お腹に血液が集まります。
脳に血液が流れず、脳貧血となって立ちくらみにつながることも…。
脳貧血は、突然に起きる場合があるため注意が必要です。
この脳貧血も含む「めまい」や「立ちくらみ」は、代表的な貧血の症状です。
意識を失って倒れると、自分で体をコントロールすることが出来なくなり、お腹を下にして転んでしまう可能性があります。
そのため貧血の危険性を知っておき、細心の注意を払うことが必要です。
貧血がひどくなると息切れが増えたり、かなりの寒さを感じたり、症状が悪化します。
人によっては立っていられなくなって倒れることも…。
貧血を感じたら椅子やソファーに座ったり、横になるなどして無理のない体勢を取ってください。
無理は禁物ですよ。
妊娠中の貧血は、まず体がだるくなり、めまいや頭痛、寒気等を発症します。
階段を上がると同期や息切れがする、朝起きれなくなったり、舌の表面が炎症を起こす等の症状がでます。
これは一般的な貧血の症状と同じですね。
また、出産時の陣痛がなかなか強くならず、微弱陣痛になってしまうケースもあります。
そうすると、出産が非常に長くなり、母子ともに体力消耗が激しくなって大変危険です。
次にママ、つまり自分への影響です。
自分への場合は、上記に書いたように、出産時・産後に影響が出てます。
出産は出血を必ずします。
ですが、ママが貧血の場合、出血量が少ないくても、血圧が下がりやすく、出血量も増えてしまいます。
そうなると、大量出血を起こしやすいんです。
多量に出血してしまうと、輸血が必要になり、産後の回復が遅れてしまいます。
まずは、赤ちゃんへの影響について紹介します。
妊娠初期に貧血になると、赤ちゃんが奇形児として産まれるリスクがあります。
また、妊娠中期以降に貧血になった場合は、赤ちゃんが低体重出生児や未熟児として産まれるリスクが高まるのです。
産まれてきた赤ちゃんも貧血になる危険性もあります。
以上のものは、ママの貧血の影響によるものです。
貧血により、血液中の酸素や栄養がうまく行き渡らなくなってり、お腹の中の赤ちゃんが酸素不足・栄養不足になるのです。
上記で書いたように、転倒の危険性があります。
お腹を下にして転んでしまう可能性があり、お腹の赤ちゃんが大変危険です。
他にもたくさんの危険があります。
更に、貧血の影響で産後の母乳の出が悪くなることがあります。
母乳は血液から作られるので、ママが貧血の状態で授乳をすると、ますます貧血がひどくなります。
悪循環ですね
鉄分をしっかり摂る
貧血の治療には一般的に、鉄剤を使用します。
ですが、鉄剤は、便秘になったり、胃の調子が悪くなったりと副作用があります。
また、鉄剤によって貧血が改善されるまで数ヶ月かかります。
副作用や期間の長さから、鉄剤より食生活を改善することがオススメされます。
貧血を予防するために
よく貧血にはレバー!と言われていますが、食べ過ぎはいけません。
レバーを食べるなら週に1度位です。
レバーは鉄分の他にも、ビタミンAを多く含んでいます。
ビタミンAは摂り過ぎるとお腹の赤ちゃんに害がでることがあるので注意が必要です。
鉄分を含む食材はたくさんあり、中でも赤身の肉がおすすめです。
赤色が濃いほど鉄分がたくさん含まれています。
また、赤身の肉は鉄分を吸収しやすくするタンパク質を多量に含んでいるので、効率的な鉄分摂取ができます。
他にも鉄分を多く含む食材にはあさりや小松菜、いわしや大豆等、様々です。
タンパク質を摂る
葉酸を摂る
タンパク質と同様にビタミンCも鉄分の吸収効率を高める働きがあります。
ビタミンCは野菜や果物に多く含まれているため、肉や魚に付け合せとして添えることがおすすめです。
ビタミンCを摂る
鉄分は体内で吸収されにくい性質があります。
そのため、吸収効率を高める栄養素と一緒に摂ることが大切です。
タンパク質は鉄と結びついて、鉄の吸収効率を高めてくれます。
タンパク質を多く含む食材は肉、 卵、魚介、大豆食品に乳製品等です。
タンニンを摂りすぎない
赤血球を作るためには鉄分だけでなく、葉酸というビタミンB群の力が重要な役割を果たします。
葉酸を多く含む食材は、ほうれん草にレバー、グリーンアスパラガス、大豆、ブロッコリー等です。
緑茶や紅茶、烏龍茶に含まれるタンニンという成分は、鉄分が体内に吸収されるのを妨げる作用があります。
コップ一杯程度なら大きな影響はありません。
ですが、コップ一杯でも不安!と言う方や、どうしても貧血を防ぎたい方は、食前食後30分ほど時間を開けて飲むとようにすると安心ですよ。
いかがでした?
貧血を防ぐにはバランスの良い食事が一番です。
貧血になる期間によって赤ちゃんに与える影響は様々です。
普段から鉄分を意識した食生活を心がけていきましょう!