2016.05.14 Sat 更新

無痛分娩って本当に痛くないの?その方法とリスクについて

陣痛の痛みには個人差がありますが、多くの出産経験者が「これまでに感じたことがないほど痛かった」といいます。「鼻からスイカを出すくらいの痛さ」とよく言いますが、想像して不安になる妊婦さんもいるのではないでしょうか?麻酔を使って陣痛の痛みを緩和してくれる無痛分娩のメリットとデメリットをご紹介します。

無痛分娩のメリット・デメリット

無痛分娩とは、麻酔薬で出産時の痛みをやわらげる方法です。「無痛分娩」という名前から、まったくの無痛であると勘違いされる方もいらっしゃいますが、痛みの量は麻酔の量や個人差で決まります。麻酔によって眠ってしまうことはなく、意識のある状態で出産します。生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこすることも可能です。つまり、痛みが軽くなるだけで通常のお産とほとんど変わりません。
2010年の調査でアメリカやフランスでは6割の方が無痛分娩を選び一般的な出産方法になっていますが、日本では2.6%と、まだ主流とはいえません。日本の場合「痛みに耐えて出産する」という考え方が根強く残っているのでしょう。

無痛分娩とは?

出産時の痛みは女性なら誰もが一度は想像してみたことがあるのではないでしょうか。「鼻からスイカを出すくらいの痛さ」「痛みに耐え切れず気絶した」など、先輩ママの経験談を聞くと不安になってしまいますね。しかし、中には「無痛分娩」という出産方法を選択されたママさんもいらっしゃいます。今回は無痛分娩について詳しく調べてみました。

無痛分娩って本当に痛くないの?その方法とリスクについて

通常のお産よりも費用が高くなります。通常の出産と同じく保険適用外です。費用は病院によって異なりますが、通常の分娩費用に5~10万円程度が追加となります。大学病院だと20万円程度かかる場合もあります。
また、効果に個人差があり、想像していた効果が得られなかったという方もいます。太っている方には麻酔が効きづらい傾向があります。逆に効果が強すぎて、いきみができない方や子宮収縮が弱くなる方もいて、鉗子分娩や吸引分娩になる確率が高くなり、点滴よりも硬膜外麻酔の方がその確率が高いといわれています。

デメリット

もちろん痛みが少ないことが一番のメリットです。痛みに対する不安や恐怖が薄れ、純粋にお産を楽しむことができたという声もききます。また、母体にかかる負担が少なくなり産後の回復が早くなる傾向があります。ママだけでなく旦那さんや家族も精神的に余裕を持つことができます。

メリット

点滴麻酔

海外では硬膜外麻酔が一般的な方法です。背骨の脊髄に近い場所に針を指し、チューブを入れて麻酔薬を注入します。痛みをやわらげる効果が強いのが特長ですが、意識ははっきりしていて、赤ちゃんへの影響はほとんど見られないといわれています。

硬膜外麻酔

無痛分娩には、「硬膜外麻酔」と「点滴麻酔」という2つの方法があります。

無痛分娩の方法

静脈から麻酔薬を入れます。硬膜外麻酔と比べると効果が弱いのですが、処置は簡単です。分娩中に眠くなる方もいますが、たいていは赤ちゃんが生まれてくるまで意識があります。

まとめ

無痛分娩で赤ちゃんに大きな影響はないと言われています。研究結果によると、出産直後のアプガー指数(赤ちゃんの心拍数、呼吸状態、皮膚の色、反射などを点数化したテスト)でも正常な反応で、ママの血液検査でも正常で、悪影響は認められませんでした。
麻酔が赤ちゃんに移動し、少し眠たそうに産まれてくることがありますが、これは一時的なものなので、麻酔がきれれば元気になります。
「無痛分娩が自閉症の原因になる」という噂がありますが、医療機関からそのような調査結果が出たことはなく、医学的な根拠はありません。

無痛分娩にリスクはないの?

無痛分娩を行いたい場合は、お医者さんにしっかり相談しましょう。 費用はかかりますが、出産時の痛みを減らすことで、赤ちゃんが生まれた後の育児に体力を温存できるというメリットがあります。特に上のお子さんの世話がある人にはおすすめの方法です。家族と自分にあった分娩方法を決められるといいですね。

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