2016.11.15 Tue 更新

胎児ドック(胎児スクリーニング検査)は受けるべき?検査項目・費用など

近年受ける人が増えている胎児ドック(胎児スクリーニング検査)は、お腹の中の赤ちゃんの健康状態や発育状況、先天異常などを確認することができる検査です。今回は胎児ドックの時期や費用、調べられる項目について詳しくご紹介します。

初期胎児ドックは妊娠11〜13週の頃に行います。
費用は2〜5万程度です。

妊娠初期胎児ドック(胎児スクリーニング検査)

赤ちゃんが異常を持って生まれてくるリスクは高齢出産であるほど高まります。
胎児ドックは必ず受けなければならないものではありませんが、近年、高齢出産などハイリスク妊娠が増えていることもあり、胎児ドックを受ける妊婦さんは増えています。

胎児ドックは妊娠11週頃から受けられる胎児異常を調べるための検査です。
妊娠初期、中期で受けられる検査が違い、わかる項目も違ってきます。
出生した赤ちゃんのうち、4%は先天的な異常を持って生まれてくると言われ、その約半数が胎児のうちに診断されています。

胎児ドック(胎児スクリーニング検査)とは

妊娠中期胎児ドックは妊娠20〜30週の間に行います。
その中でも妊娠25週前後がもっとも胎児の心臓や内臓の様子が見やすいと言われています。
こちらも費用は2〜5万程度です。

妊娠中期胎児ドック(胎児スクリーニング検査)

胎児ドックで染色体異常の可能性が高いといわれた場合には、絨毛検査や羊水検査を行い確定診断をする病院が多いようです。
絨毛検査や羊水検査は300回に1回の割合で流産や胎児の死亡を引き起こしてしまうため、この検査を受けるかどうかは慎重に選択する必要があり、前検査として母体血清マーカーが役立ちます。

しかし、異常がある可能性がパーセンテージによって出るだけなので、数値が高いからといって必ず胎児に異常があるというわけではありません。
約2万人の妊婦を対象に行った調査によると、胎児ドックを行って陽性結果が出た妊婦が約9%なのに対し、実際にダウン症などの異常を持って生まれた赤ちゃんは約2%という結果でした。

検査は超音波検査と母体血清マーカーの2種類です。
検査の目的は主に染色体異常の可能性を見ることです。
ダウン症、18トリソミー、13トリソミーの染色体異常などがわかります。

胎児ドック(胎児スクリーニング検査)はどこで受けられる?

超音波検査は胎児の向きや母体の体型によって確認できる範囲は変化します。
そのため、検査ではすべての異常を見つけられないケースもあります。

検査は超音波検査で、目的は主に赤ちゃんの形態異常を見ることです。
先天性心疾患や中枢神経系の異常など形態学的異常、母体の胎盤や臍帯、子宮頸管の異常の有無などがわかります。
胎児のうちに異常を見つけることで胎児のうちに治療を受けることや、生まれた直後に適切な処置や治療を受けやすくなります

日本で胎児ドックを受けられる医療機関は全体のごく一部です。
施設が少ないため予約をとることが難しいこともあります。
胎児ドックは受けられる妊娠週数が決まっているので、胎児ドックを希望する場合は早めに予約をとりましょう。

胎児ドックを受けることのメリットは、妊娠中や出産後から迅速な処置や治療が受けられるということです。
しかし、日本では倫理的な問題もあり、全施設が実施を推奨しているわけではなく、病院によって判断や対応は違うそうです。
「もし異常がみつかったときはどうするのか」ということをよく話し合って、よく考えた上で胎児ドックを受けるようにしましょう。

胎児ドックは受けるべき?

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