2016.11.29 Tue 更新

産道感染って何?どうすれば防げるの?

自然分娩を行う場合には、赤ちゃんは産道を通って外の世界に出てきます。 ですが、その産道を通る間に粘液や血液を通してママがかかっている病気に赤ちゃんが感染してしまうことが有ります。それが産道感染です。 産道感染ではどんな病気が赤ちゃんに感染するのでしょうか?また、どうすれば産道感染を防ぐことが出来るのでしょうか? まとめてご紹介いたしますので、参考にしてみてください。

産道って?

破水してすぐは、まだ羊水の抗菌作用が働いているのですぐに感染することはありませんが、破水してから24時間以上経過すると、感染の危険性は一気に高まります。

赤ちゃんはおなかの中で羊水に包まれている間は、清潔な状態に保たれているので菌やウイルスに感染することはありません。
しかし、破水した瞬間から、外の世界のウイルスや菌に感染する危険性があります。

産道感染とは、母親が感染している病気の菌やウイルスなどの病原体が、分娩で産道を通る赤ちゃんに粘膜や血液を介して感染してしまうことです。

そもそも産道感染って何?

C型肝炎

産道感染を起こす病気としては、以下の様なものがあります。

どんな病気が感染するの?

産道とは、分娩の際に赤ちゃんが通る通り道です。
骨盤の内側を骨産道と呼び、骨盤の外側の子宮口や膣を軟産道と呼びます。

産道はとても柔らかく伸びるので、出産時には赤ちゃんの頭が通れるように骨盤や恥骨が緩んで広がり、子宮口や膣は横に広く広がります。

ママがGBSに感染している場合でも、膀胱炎を起こさなければ問題あありません。
しかし、赤ちゃんが産道感染した場合には多くの影響を及ぼします。

B群溶血性連鎖球菌(GBS)

【対処法】
産道感染の確率は高くありません。
しかし、C型肝炎ウイルスがママの身体に多くいる場合には、帝王切開で出産することで産道感染を防ぐことができます。

ママがC型肝炎に感染していると、5〜10%の確率で赤ちゃんに感染すると言われています。
C型肝炎に感染すると肝機能が低下しますが、目に見えるような症状がすぐに出るわけではないので、感染していることに気づきにくく、肝機能障害が慢性化してしまう恐れがあります。

GBS)が赤ちゃんに産道感染した場合には、敗血症や子宮内胎児発育遅延、肺炎などを引き起こす場合があり、発症する時期によっては赤ちゃんの生命が危険にさらされることもあります。
しっかりと観察していき、もし発症してしまった場合にもすぐに対処することが肝心です。

カビの一種であるカンジダ菌に感染することで起こります。
鵞口瘡といわれる口の中の粘膜に白い苔状のものが出来ることもまれにあります。

カンジダ

【対処法】
GBSは妊娠中などに行える治療はありません。
出産時に抗生物質などで産道から細菌をなくすことで、産道感染を防ぐことができます。

クラミジア

【対処法】
妊娠中に抗菌剤などの薬を使って治療しておくことで、産道感染を防ぐことができます。

ママに感染していると無症状の事も多いですが、おりものの量が増えたり、かゆみが出たりすることがあります。
赤ちゃんに産道感染すると、新生児肺炎や結膜炎などの症状が出ることがあります。

【対処法】
妊娠中に治療を行い、完治を目指します。
その際にはパパも一緒に治療することで、再発を防ぎます。
赤ちゃんに感染してしまった場合には、症状に合わせて治療を行っていきます。

妊娠していることがわかったら、赤ちゃんの成長の過程だけでなく、ママの身体の状態もしっかりと見てもらって、母子ともに健康で元気な状態で出産に臨めるようにしましょうね。

妊娠中は普段の状態よりも免疫力が低下し、些細な事でも感染症などを引き起こすことがあります。
少しでもおかしいなと感じたら、すぐに病院で検査をしましょう。
早期に発見することで出産までに完治することができ、産道感染を防ぐことができますし、対処法を医師と一緒に考えることで、産道感染を防ぐことができます。

まとめ

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