クラミジア・トラコマティス(Chlamydia Trachomatis)という種類で、主に目や鼻の粘膜、性器などに感染を起こす細菌です。
妊娠中にクラミジアに感染している母親から産道感染するもので、新生児にしかみられません。
発熱はなく、結膜炎や鼻炎などから始まって、咳や呼吸困難などが起こる可能性があります。
新生児・乳幼児がかかる「クラミジア・トラコマティス」
感染する代表的なクラミジア菌は大きく2つあり、赤ちゃん特有のものと、子供から大人まで幅広く感染するものがあります。
「クラミジア」と聞くと、性感染症のイメージが強い人も多いと思いますが、クラミジアは細菌の一種で、性感染症以外にも肺炎を起こすこともあります。
クラミジア肺炎は、生後間もない赤ちゃんから、大人までかかることのある肺炎ですが、それぞれ感染経路や症状も異なります。
特に赤ちゃんへの感染予防は大切です。基礎知識を知っておきましょう。
クラミジア肺炎とは
クラミジア肺炎の治療では、抗菌薬(抗生物質)を服用しますが、乳幼児や妊婦、授乳中の女性などでは使用できない薬もあります。
再発を防ぐためにも、服薬期間は10日~2週間と長めです。
クラミジア肺炎の治療法
クラミジア・ニューモニアエ(Chlamydia Pneumoniae)という種類で、通称「肺炎クラミジア」と呼ばれる細菌です。
乳幼児から大人まで、幅広い年代の人に感染の恐れがあります。
高熱が出ることは少なく、38度程度の熱で、喉の痛み、咳が長く続く、鼻水や鼻づまりなどが現れるのが特徴です。
症状は重くないので軽症ですむ場合がほとんどですが、体力や免疫力が落ちていると重症化する恐れもあります。
子供から大人までかかる「クラミジア・ニューモニアエ」
新生児がかかるクラミジア・トラコマティスは妊娠中にクラミジアの治療を終えていれば感染は防げます。
しかし、クラミジア・ニューモニアエは飛沫感染してしまうので、クラミジア肺炎だけに言えることではありませんが、日頃からの手洗い・うがいをすることが大切です。
クラミジア肺炎を予防するには
激しく咳込む場合や鼻水、のどの痛みなどには、症状を和らげるための治療も行われます。
肺炎が広範囲にわたり、呼吸困難な状態になった場合には、酸素療法や有効な抗菌薬、ステロイドの併用も考えられます。
軽症の場合は抗菌薬を内服することで、十分な効果を得ることができますが、肺炎の症状が進み入院を要するケースでは、点滴を行うこともあります。
高齢の方や持病のある人、抵抗力の弱い新生児などでは、重症化することもあるため、症状の経過を確認しましょう。
また、子供が小さいうちはできるだけ人込みを避け、感染している可能性がある人との接触は避けるようにしましょう。
特に心身が疲れているときは免疫が落ちて感染・重症化しやすくなります。
無理をせず、十分な睡眠と食事、休息をとることも大事な健康管理です。