DHAの効果は?
DHAは体内で自然に作られる栄養素ではないので、主に食べ物から摂取します。食生活が多様化し、肉類を多く摂取するようになったことから、昔と比べるとDHAの摂取量が減ってきているのではないかといわれています。できることから工夫しながら、適切に摂取していきたいですね。
妊娠中や授乳中にお母さんにDHAを与えると、胎盤や母乳を通して赤ちゃんに移行します。
脳内の神経細胞は胎児の段階で全て完成し、生まれた後で増える事はありません。
ですので、脳の神経細胞を構成する重要成分の一つであるDHAを、胎児の段階でしっかりと赤ちゃんに届けておく必要があると言われています。
DHAとは「ドコサヘキサエン酸」といい、青魚やマグロなどの魚油に含まれている不飽和脂肪酸のことをいいます。
血液をサラサラにし、アトピーやアレルギーなどの改善に効果があり、癌を抑制する効果があります。
また脳や目などの体の細胞の中にも多く存在していて、子供の成長にも非常に重要な栄養素です。
DHAって何?
妊娠中に必要な栄養素は「葉酸」や「カルシウム」が代表的。そして「DHA」の摂取も欠かす事ができません。
DHAという言葉を耳にする機会は多く、「魚に含まれていて、食べると頭がよくなる!」そんなイメージをお持ちかもしれませんね。
今回はDHAについて、妊婦さんやお腹の赤ちゃんへの作用や推奨摂取量、おすすめの摂取方法をご紹介します。ぜひ妊娠初期から適切な量を摂取してくださいね。
DHAの適切な摂取量は?
DHAは生まれてすぐは脳や目の生成に影響し、幼児期には記憶力に影響し、小学生以降になると集中力や学習能力に影響します。
これだけでもDHAが子供の成長に大きくかかわっていることが分かりますよね。
1980年代には、イギリスの栄養学者マイケル・クロフォード教授が、「日本人の子供の知能がほかの国の子供に比べて高いのは、魚をよく食べるから」だという見解を発表するなど、DHAは子供の成長にとって、必要不可欠な栄養素だと考えられています。
脳はたくさんの神経細胞でできており、DHAは神経細胞の中に存在しています。
この神経細胞の中にDHAが多く含まれると、神経細胞同士のやりとりが活発になり、脳内の情報が伝わりやすくなります。これはいわゆる、「頭の回転が速い」といわれる状態です。
また脳の中の海馬にDHAが多く含まれると、記憶力や集中力、判断力が高まるといわれています。DHAが「脳の栄養素」といわれる理由でもありますね。
子供の脳はママのお腹の中にいるときから作られます。妊娠20週頃から胎児の脳に含まれるDHAの量は増え、生まれてからもどんどん増えていきます。
DHAは脳を作るだけでなく、精神を安定させたりアレルギーになりにくくする効果や、コレステロールを下げ生活習慣病を予防する効果もあります。
上手に摂取していきたいですね。
DHA・EPAは魚に多く含まれますが、妊娠中の魚の摂取には制限があるため食事だけで摂るのは難しいです。
食事とサプリメントのバランスを工夫して上手に摂りましょう。DHAサプリの中には、水銀検査をしているものと、していないタイプのものがありますので、水銀検査をしているDHAサプリを選ぶ事がポイントになります。
オススメの摂取方法
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2010年版)」によると、妊婦さんのDHA推奨摂取量は1.9gとされています。
焼き魚のサンマだと半分程度、イワシだと2匹程度、お刺身で食べるマグロやブリなら4~7枚程度です。
ただし、DHAは摂りすぎると、血液がサラサラになり、怪我をしても血が固まりにくい、胃腸の不調など体に良くない効果も出てきます。他の食事とバランスよく組み合わせて適度に摂取しましょう。